2012.05.10 Thursday
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読書のコトとちょっぴり日々のコトブログ
小学四年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした。未知と出会うことの驚きに満ちた長編小説。
祇園祭宵山の京都。熱気あふれる祭りの夜には、現実と妖しの世界が入り乱れ、気をつけないと「大切な人」を失ってしまう―。幼い姉妹、ヘタレ大学生達、怪しげな骨董屋、失踪事件に巻き込まれた過去をもつ叔父と姪。様々な事情と思惑を抱え、人々は宵山へと迷い込んでいくが…!?くるくるとまわり続けるこの夜を抜け出すことは、できるのか。
あの名作が、京の都に甦る!? 異様なテンションで突っ走る表題作をはじめ、先達への敬意が切なさと笑いをさそう、5つの傑作短編を収録。若き文士・森見登美彦の近代文学リミックス集。ややや!これは面白い!めちゃくちゃ面白い!ハッハッハー!
私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
研究内容は多岐に亘り、そのどれもが緻密な観察と奔放な思索、および華麗な文章で記されており、文学的価値も高い。だそうだが、ある日彼女から一方的に「研究停止」の宣告を受けてしまう。ようするにフラれたわけだが、一度手をつけた研究を途中で放棄するわけにはいかないと研究を続ける。「彼女はなぜ私のような人間を拒否したのか」この疑問の解明が研究の副次的な目標になったわけである。…だが客観的に見てみよう。研究などと称して元彼女を未練がましく追い回す。これストーカーじゃん。研究とかこつけて思いっきりストーカーじゃん。これがこのまま続いていくのか?果たして最後まで読めるのか?と思いっきり不安の中に放り込まれそうになっていたのである。
我々は二人で頭をつき合わせては、容赦なく膨らみ続ける自分たちの妄想に傷つき続けて幾星霜、すでに満身創痍であった。彼らの自虐的妄想がたまらない。傷ついた心を己の妄想でさらにズタズタにするところなんぞほとんどマゾヒストである。
鬼才モリミが放つ、キュートでポップな片想いストーリー!
「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。二人を待ち受けるのは奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった!
何とまぁ不思議なオモチロイお話しだろうか。現実とファンタジーが入り混じった不思議な世界である。やんややんやとやっているところを読んでいてふっと思い描いた映像が「千と千尋の神隠し」の銭湯のシーンである。始めは普通に始まったのだ、それがだんだんとおかしな方向へ歩みだし、こちらまでどこか見知らぬ路地に迷い込んだようなぐるぐるした感覚になってしまうのだ。これは面白かった。未知なる味「偽電気ブラン」(電気ブランだって未知だが)、その芳醇なる香りや味はどんなだろう。どうか彼女と彼がその後仲良くなれますように。そう!とってもオモチロイのだ。この時はファンタジーっぽいなぁと思っていたが、こうして1冊の本として読んでみるとファンタジーという枠を超えてもう摩訶不思議というか奇々怪々?いや、妖怪は出てこぬが何ともまぁおかしな人物がゴロゴロしているんである。これがまた魅力的なこと!ああもう〜読み終えるのが勿体なかった。いつまでもここにいたかった。もっともっと珍事件を見たかった。わいのわいのやっているのが本当に楽しくて時間よ止まれ!なむなむ!と祈るが、そんなの止まるわけがない。ああ惜しい、読み終えた時のしみじみとした寂しさ。でも素敵なラスト。ぽくぽくとした温かさがじわ〜と沁みて幸福感がつるんと生まれる。そんな感じ。え?わからん?これは読んで体感して下され。
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