2012.05.10 Thursday
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読書のコトとちょっぴり日々のコトブログ
目の前にある世界が、夢のように思える瞬間がある。いくつもの風景からあふれ出す、大切な誰かへのたしかな想い。現実と夢のあわいを流れる時間を絶妙に描く表題作ほか、ゆるやかな日常からふと外れた瞬間をヴィヴィッドに映し出す、読むたびに味わい深まる短篇集。
この歌がここで歌われたことは消えてしまわない「主題歌」「六十の半分」「ブルー、イエロー、オレンジ、オレンジ、レッド」短編3作収録。
聞こえてくる人の声、街の音 そして、誰かの心に響く歌がある
「女子好き」な女性たちのみずみずしい日常の物語
第137回芥川賞候補作(「主題歌」)
美人で高慢で愛すべき女ともだちと、彼女に言いなりな私。女二人の感傷旅行の行方は?
池の向こう側には渡り廊下の屋根の上に枝を伸ばしている背の高い木があるけれど、暗いうえに冬で葉も花もないからなんの木かわからない。ガラス戸のすぐ近くでは、後ろから射してくる光に椿の赤い花がいくつか浮かび上がっていた。ぼうっと浮かぶ椿の花。その赤い色が目の前に浮かぶようです。柴崎さんの作品には彩りがあります。それはハッとさせられるほどの鮮やかな色彩。ただ美しいだけでなく古ぼけた誰も見向きもしないような場所でも、何故か柴崎さんの手にかかると立ち止まってじっと見つめてしまいます。
好きなのに今は会えない人がいる……有麻は25歳OL。高校時代、修学旅行2日目の夜。同級生とのある記憶を確かめるため、約束もなしに上京。6日間の東京滞在で、有麻は会いたい人に会えるのか?とびきりの恋愛小説!
ベランダの外には明るい夜の空気が広がっていた。光が溢れている街の曇りの夜空は、全体が白くぼんやり発光しているみたいで安心する。いつでも何気なく見ているものを柴崎さんはとても上手く表現する。それは何の違和感なくすんなりするりと読み手の気持ちに浸透して穏やかにそれを受け入れる。するっと読んで後でハッとして読み返すような、柴崎さんの文章も優しくあったかくそこに、ある。
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