2012.05.10 Thursday
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読書のコトとちょっぴり日々のコトブログ
ある夜運びこまれた身元不明の男の他殺死体。死体置場の番人スピーノは、不思議な思いにかられて男の正体の探索を始める。断片的にたどられる男の生の軌跡、港町の街角に見え隠れする水平線――。遊戯性と深遠な哲学性が同居する、『インド夜想曲』の作者タブッキの小説宇宙の真髄。
夢と狂気の領域に文学の世界を切り拓き、フランス幻想文学の祖とあおがれるノディエ(1780‐1844)の傑作アンソロジー。入れ子のようにつぎつぎと重なってゆく悪夢を描いて読む者を感覚の迷路へと引きずりこむ「スマラ(夜の霊)」、愛すべき妖精と美しい人妻の哀しい恋の物語「トリルビー」など6篇を精選。
1860年、ヴィクトリア朝時代の英国。6月のある朝、のどかな村にたたずむ屋敷の敷地で、当主の3歳の息子が惨殺死体となって発見された。
ヴィクトリア朝英国を揺るがし、後に数々の探偵小説が生まれるもととなった幼児殺害事件の驚くべき真相とは。
当時の特異な世相をも迫真の筆致で描き出す圧巻のノンフィクション。
何年も待ちつづけてきてようやく人間の子供に戻ったヘンリー・デイ。
ある日突然、ホブゴブリン(子鬼)として生きることになったエニデイ。
森の中の魔的な世界と現実の世界、子供時代の記憶と大人の時間、幸福と孤独。
立場を取り替えられたふたりの少年が過去と決別し、自分の人生を見つけるまでの姿を鮮やかに描き出す。
一生愛しつづけると誓った妻を殺めた老医師。兄を救うため法廷中を騙そうとする犯罪者一家の息子。羊の目を恐れ、眼球をくり抜き続ける伯爵家の御曹司。彫像『棘を抜く少年』の棘に取り憑かれた博物館警備員。エチオピアの寒村を豊かにした、心やさしき銀行強盗。―魔に魅入られ、世界の不条理に翻弄される犯罪者たち。高名な刑事事件弁護士である著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描きあげた珠玉の連作短篇集。
邪神シァトッグアが地底に潜み、魔物が跋扈する超古代大陸ヒュペルボレオス。栄華を誇る首都コムモリオムが放棄されるまでの奇怪な顛末を描く「アタムマウスの遺書」、異端の魔術師エイボンと宿敵の対決が思わぬ結末を迎える「土星への扉」他、アトランティス最後の島ポセイドニスの逸話も併載する。『ゾティーク幻妖怪異譚』に続き、美と頽廃の詩人による23の綺想を収める傑作集。
朧な太陽のもと、魔術や降霊術が横行する地球最後の大陸ゾティーク。ブラッドベリ、ムアコックに影響を与えたことでも知られる異才が、細密かつ色鮮やかな描写で創りあげた美と頽廃の終末世界の物語を、本邦初となる全篇収録の決定版で贈る。地獄の王にそむいた妖術師の復讐譚「暗黒の魔像」、失った鳥を求める波瀾の航海を描く滑稽譚「エウウォラン王の航海」他全17篇を収める。
石油が枯渇し、エネルギー構造が激変した近未来のバンコク。遺伝子組替動物を使役させエネルギーを取り出す工場を経営するアンダースン・レイクは、ある日、市場で奇妙な外見と芳醇な味を持つ果物ンガウを手にする。ンガウの調査を始めたアンダースンは、ある夜、クラブで踊る少女型アンドロイドのエミコに出会う。彼とねじまき少女エミコとの出会いは、世界の運命を大きく変えていった。
聖なる都市バンコクは、環境省の白シャツ隊隊長ジェイディーの失脚後、一触即発の状態にあった。カロリー企業に対する王国最後の砦〈種子バンク〉を管理する環境省と、カロリー企業との協調路線をとる通産省の利害は激しく対立していた。そして、新人類の都へと旅立つことを夢見るエミコが、その想いのあまり取った行動により、首都は未曾有の危機に陥っていった。
ある嵐の日、かぶ畑の真ん中に錨をおろした幽霊船が平和な村にもたらした大騒動…。黄金を惜しむように言葉を惜しみ、数篇の珠玉の傑作を遺して異郷の地に倒れた「最後の世紀末作家」ミドルトンの名短篇集。
近年大注目の旧ユーゴスラビア・ベオグラード出身の現代作家、ゾラン・ジフコヴィッチ(Živković)による摩訶不思議なストーリーを集めた傑作選。
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