ひなたでゆるり

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『盤上の敵』北村薫/講談社

4062098768盤上の敵
北村 薫
講談社
1999-09


by G-Tools

善と悪の戦いを描いた長編ミステリー問題作。
善と悪の戦い、強い者と弱い者、食う側と食われる側。そして、男性と女性。日本推理作家協会賞受賞作家が、世の中の二極対立を精緻な筆致で描いた長編ミステリー。

『盤上の敵』読了。
まず、北村氏が得意とする(?)日常系ミステリとはかなり異なる…というのは前知識で知っていたこと。そして後味の悪い、大変精神的によろしくない内容だということも書評などで読んでいたので、まぁそれなりに覚悟していました。で、覚悟し過ぎたためか、あれ?こんなもんなの?と正直拍子抜け。私には後味悪いものではなかったし、全然精神的ダメージを受けるものではなかった。けれども人によっては嫌悪感を感じるかもしれません。

善と悪という点でこの処理方法が読み手それぞれどう感じるか、それに対しての嫌悪感や、理解できない、などの感想を引き出すのではないか、とも思ったりします。現実に置き換えれば確かにこれは耐え難いことであるし、行間に入り込んでしまったら性別によってはかなり辛いことでもあります。ただ私にはそういうことに重きを置くよりはトリックに対しての関心のほうが強かったのかもしれません。
こうなるだろう…の想定が綺麗に重なり合っていく安定感がいずれ大きな裏切りに変わり徐々に不安定になる。こういう感覚もなかなかに面白く味わうことが出来ました。そういう意味では大変好きな作品です。

読了日:2003年12月8日
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『月の砂漠をさばさばと』北村薫

月の砂漠をさばさばと (新潮文庫)
月の砂漠をさばさばと
北村 薫/新潮文庫
9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。お母さんはふと思います。いつか大きくなった時、今日のことを思い出すかな―。どんな時もあなたの味方、といってくれる眼差しに見守られてすごす幸福。かつて自分が通った道をすこやかに歩いてくる娘と、共に生きる喜び、切なさ。やさしく美しいイラストで贈る、少女とお母さんの12の物語。
『月の砂漠をさばさばと』読了。おかあさんとさきちゃん2人の日常を描いたほんわかムードの作品。確かに微笑ましくほんわかしています。優しくもなれます。しかし私にはこの家庭環境ものすごくリアリティに響いてしまいました。なので、ちらちら見え隠れする暗い影がダイレクトに伝わってきて時々苦しくなったりしました。反省したり、開眼させられたり。こういう何気ない日常を切り取って残しておくこともいいのかな、と思い始めています。別の形として。(日記より抜粋)

読了日:2002年7月9日

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