ひなたでゆるり

読書のコトとちょっぴり日々のコトブログ

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『エデンの命題』島田荘司

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エデンの命題 The Proposition of Eden
島田荘司/カッパノベルス
アスペルガー症候群の子供たちを集めた施設から、1人の少女が消えた。残されたぼく、ザッカリ・カハネの元に届いた文書に記されていた恐るべき真実とは? ほかに、「21世紀本格」の嚆矢「ヘルター・スケルター」を収録。

帯の「旧約聖書の謎を最先端の科学が解く、21世紀本格の白眉」の言葉通り、旧約聖書のアダムとイブの話しを科学的に解明した科学ミステリ(と勝手に解釈)。アスペルガー症候群である主人公ザッカリ・カハネの出生の謎を追いかけながら旧約聖書の驚くべき真相を明かしてみせる。その間のスリリングなこと。難しい題材ながらもなかなか楽しめた。島田さんならではの壮大な仕掛けが繰り広げられるが、ちゃんと最後にオチが用意されている。しかしこれにはちょっと安心したような物足りないような…。
ミステリという感覚では読まなかったが、これからこういう材料を取り入れるミステリ作家さんが出てくるのかなぁ、そうしたら新しい形のミステリと位置づけられていくのだろうか、などとこれからのミステリのあり方なんぞ考えてしまった。現時点では万人に受け入れられるには時間がかかりそうな気がする。
ところでアスペルガー症候群という名前、初めて聞いたのでもしかしたら氏が作ったものなのか?などとアホなこと考えていたが、実際に存在する。発達障害の一種だそうで、「知的障害がない自閉症」とのこと。ひとつ掘り下げるとまた興味深いものが出てきて、島田さんの作品には学ぶことが多い。だから氏の作品は心躍るのかもしれない。

同時収録されている「ヘルター・スケルター」は脳のミステリに迫った脳科学の話し。「21世紀本格」を読んでいないため、これが初読み。
脳に関しては個人的に興味があるためこれは予想以上に面白く読んだ。脳障害と一言で言っても様々な症例があり、ここに出てくる患者は複雑な過去を持っているためさらにややこしいものを抱えている。やはりここでもオチが待っていて「!」と心地良い驚きを与えてくれるのだ。「エデンの命題」のオチと比べたら「ヘルター・スケルター」のほうが面白い。
チャールズ・マンソン事件を題材にしているが、この事件に関しては表面的なことしか知らず、この辺りまだまだ勉強不足な私はもどかしい思いをしている。

難しい部分もあったが、個人的には充分堪能出来た1冊である。

読了日:2005年12月17日
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『飛鳥のガラスの靴』島田荘司

4334720013飛鳥のガラスの靴
島田 荘司
カッパ・ノベルス
1995-02


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映画俳優の大和田剛太の自宅に、差出人不明の郵便小包が届いた。なかから、塩漬けにされた剛太の右手首が…。剛太自身は行方不明のまま、事件は迷宮入りの様相を呈した。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、この管轄違いの事件に興味を抱く。彼は主任と衝突しながらも、敢然とこの難事件に挑むが…。
『飛鳥のガラスの靴』読了。今回もハラハラしました。吉敷の刑事人生もかかっていたこの事件、伝説色が強くなかなかいい感じでした。最初はもたついて飽きてしまっていましたが、結局この前半が大事だったわけですね。後半はスルスルといけました。やはり約十年前の作品に時代めいたものを感じます。これが最新版作品になるとどう変化していくのか、それが楽しみでもあります。 (日記より抜粋)

読了日:2002年12月24日
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『毒を売る女』島田荘司/光文社文庫

4334714242毒を売る女
島田 荘司
光文社 1991-11

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夫に性病をうつされ、それが不治の病いと知ったとき、若妻は狂った。大道寺靖子は、秘密を打ち明けていた友人とその家族に対して、次々と鬼気迫る接触をはじめ…(毒を売る女)。"糸ノコとジグザグ"という風変わりな名のカフェ・バー。だが、店名の由来には、戦慄すべき秘密が…(糸ノコとジグザグ)。
『毒を売る女』読了。数年前に有名な「糸ノコとジグザグ」は読んでいましたが、他はお休み中。それを今回「糸ノコ」再読と共に読了。読み応え充分過ぎる内容で大満足。幻想的な雰囲気が多く好みです。「土の殺意」はちょっと嬉しい登場人物だったし。「数字のある風景」もグルグル感。「毒を売る女」は怖くてゾクゾク。日常生活に襲う怖さ。そして何と言っても「糸ノコとジグザグ」。これは傑作ですね。最高でした。 (日記より抜粋)

読了日:2002年12月10日
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『ら抜き言葉殺人事件』島田荘司/カッパ・ノベルス

4334718329ら抜き言葉殺人事件
島田 荘司
光文社
1994-02

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ピアノと日本語を教えている笹森恭子が、自宅のベランダで首吊り自殺をした。部屋には、ある作家に誤りを指摘した手紙に対する返信が残されていた。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、現場に不審を抱き、殺人説を唱える。そんな時、またもや自殺者が。しかも、恭子に来ていたのと同じ作家からの葉書が…。
『ら抜き言葉殺人事件』読了。 『奇想、天を動かす』の後に読むとえらく地味に感じますが、いつもと違った趣向でなかなか楽しめました。これは島田氏が登場人物の姿を借りて言わせているのか、それともこういう考え方もあるよ、ということなのかそんな風に探りながら読んでいました。派手なトリックがあるわけでないのだけど、チクチクとどこかで痛みを感じる作品でありました。 (日記より抜粋)

読了日:2002年11月22日
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『奇想、天を動かす』島田荘司/光文社文庫

4334716628奇想、天を動かす
島田 荘司
光文社文庫
1993-03

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浅草で浮浪者風の老人が、消費税12円を請求されたことに腹を立て、店の主婦をナイフで刺殺した。だが老人は氏名すら名乗らず完全黙秘を続けている。この裏には何かがある。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、懸命な捜査の結果、ついに過去数十年に及ぶ巨大な犯罪の構図を突き止めた。

『奇想、天を動かす』読了。この文庫確か数年前に神保町の古本屋さん(水道橋にわりと近いふるーい店)で購入したんだったけか。裏に鉛筆で¥200と走り書きされている。風情抜群(笑)の文庫の内容はあっと言わせる仕掛けだらけ。セピア色よりもさらに褪せたページを繰って、それに合せたかのような時代背景の暗さに滅入る心境でした。相変わらずそこに到達するまでの吉敷の悶絶がこちらにも伝わって解明までドキドキの連続。事件の裏にある壮絶さは心痛みます。ラストはある箇所でボロッっと涙落ちました。ここでは島田氏の思いや伝えたいことが織り込まれていて、その辺はしっかり刻んでいかねばならないだろうと神妙に読みました。吉敷シリーズをずっと読み込んで思うことは、確実に文体やトリックなどが本格的に変化していること。その変貌を追いかけるのは大変楽しい。(日記より抜粋)

読了日:2002年11月18日
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『幽体離脱殺人事件』島田荘司/光文社文庫

4334715451幽体離脱殺人事件
島田 荘司
光文社文庫
1992-07

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警視庁捜査一課・吉敷竹史の許に、一枚の異様な現場写真が届いた。それは、三重県の観光名所・二見浦の夫婦岩で、二つの岩を結ぶ注連縄に、首吊り状態でぶら下がった中年男の死体が写っていた。しかも、死体の所持品の中から、吉敷が数日前、酒場で知り合った京都在住の小瀬川杜夫の名刺が…。

『幽体離脱殺人事件』読了。ぐいぐい引き込まれて気が付いたら一気に読み上げていました。いやー面白かった。そして怖かったー。あちこちに伏線が散らばっていてそれが一気に終盤に向けて終結していく。ピース一つ一つがはまっていく心地良さ。綺麗に終わった…と思ったらそこで終わらせてくれない。ものすごい不快感を残しながら本を閉じました。まぁこれは極端だろうと思うけど、案外身近にこういう関係(オンナ同士の)は存在するのかな。幸か不幸か私は広く浅くの関係しか人付き合いはありません。でもこれから先いつ何時降りかかってくるかわからない。そういう誰にでも起こりそうな恐怖感をひしひし感じました。(日記より抜粋)

読了日:2002年11月11日
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『夜は千の鈴を鳴らす』島田荘司/カッパ・ノベルス

4334714536夜は千の鈴を鳴らす
島田 荘司
光文社文庫
1992-01

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JR博多駅に到着した寝台特急〈あさかぜ1号〉の二人用個室から、女性の死体が発見された。彼女は鬼島総業の女社長・鬼島政子で、検死の結果、死因は心不全と判明。だが、前夜、政子が半狂乱になり口走った「列車を停めて、人が死ぬ!ナチが見える」という意味不明の言葉に、捜査一課の吉敷竹史は独自の捜査を開始する。

『夜は千の鈴を鳴らす』読了。タイトルの意味にはて?だったのですが、読んでいてその美しい意味にほぅ〜とため息もの。吉敷シリーズは旅先のその土地の描写が読み応えあるのですが、今回は今までのシリーズとはちょっと趣きが違って、幻想的なイメージが感じられました。さて、時刻表のトリックですが、吉敷もので一番の醍醐味のこれは今回なかなか面白かったです。ただ、やっぱり今の感覚から読むと書いた年代が古いのでなかなかついていくのに大変だったりします。さて、最後まで違和感を感じていたことが読了して判明。くぅ〜やられちゃったよ、と綺麗に騙されて満足、満足。(日記より抜粋)

読了日:2002年11月9日
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『羽衣伝説の記憶』島田荘司/南雲堂

4334710875羽衣伝説の記憶
島田 荘司
光文社 1990-02

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警視庁捜査1課の吉敷竹史は、ふと入った画廊で作者のない"羽衣伝説"と題された彫金を目にした。これは、別れた妻・通子の作品では?妻への思いをかきたてられた吉敷は、ホステス殺しの真犯人を追いつつ訪れた伝説の地で、意外にも妻の出生の秘密に行きあたる。
名古屋〜福岡往復の飛行機の中でも読んでいた 『羽衣伝説の記憶』読了。飛行機の中では文庫本を読んでいましたが、帰宅してからは装丁が綺麗な南雲堂刊行のハードカバーで読みました。これはラブストーリーだったのですね。何とも切ない。実はこれにリンクしている夕鶴伝説のを読んだのがもう数年前のことだったので、肝心の通子の話を忘れてしまっていて再読する形になりました。トリック自体は奇抜だったので良く覚えているのですが、何で通子はこういう境遇になったんだっけ?の箇所がすっかり抜けていました。さてこの二人の行方はいかに?もう少し吉敷シリーズを追いかけようと思います。(日記より抜粋)

読了日:2002年11月6日
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『灰の迷宮』島田荘司/光文社文庫

4334713777灰の迷宮
島田 荘司
光文社
1991-08


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新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに轢ねられ死亡。被害者・佐々木徳郎は、証券会社のエリート課長で、息子の大学受験の付き添いで鹿児島から上京中の出来事だった。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、佐々木の不可解な行動や放火犯として逮捕した男の意外な告白から、急遽、鹿児島へ…。アッと驚く犯人像。鬼才が放つ新機軸の本格推理。
『灰の迷宮』読了。吉敷シリーズは何年ぶりだろう…というくらい久し振り。本の背表紙見ていたら懐かしくなって手にとってそのまんま没頭しちゃいました。今回は鹿児島に飛ぶ吉敷ですが、複雑に絡んだ事件の謎を天啓によって解決。ある女性との出会いが吉敷を繊細にしています。これがまた切なかったりするのです。年代が大変古いからピンク電話とか登場。今ならば携帯電話だものなぁ。時代を感じました。これを機に積読の吉敷シリーズ一気に読もうか。 (日記より抜粋)

読了日:2002年11月1日

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『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』島田荘司

4087492621
漱石と倫敦ミイラ殺人事件
島田荘司/集英社文庫
勇躍英国へ留学した夏目漱石は下宿先で夜毎、亡霊に悩まされ、シャーロック・ホームズに相談に行った。折しもそこに金持未亡人が訪れて言うには、永らく生き別れた弟と再会したのだが、彼は中国で恐しい呪いをかけられ一夜にしてミイラになってしまった、と。居合せた漱石もこの難事件解決に一役買うことになるのだが…。本格推理長編。
出勤の往復だけで『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』読了。面白かった!最高です。さすがは島田荘司さんと絶賛したくなります。ふぅん、そうか、綺麗に終わったな、と大満足です。ホームズと夏目漱石との組み合わせ自体突拍子もないことなんですが、これがやけにマッチする。しかしホームズはイメージしやすいけど、漱石のほうはちょっと掴み所がないだけにスカッとした満足度ではなかったです。でも大好きな作品であることは確か。(日記より抜粋)

読了日:2001年3月8日
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