2012.05.10 Thursday
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読書のコトとちょっぴり日々のコトブログ
二・二六事件から間もない、昭和12年の東京。前田侯爵邸の小間使として働くことになった18歳の「わたし」は、5歳の令嬢・緑子の異変に気づく―。歴史の放つ熱と虚構の作り出す謎が濃密に融け合う、至高の物語。
もうずいぶん昔のことです。あるところに“たそがれ屋敷”とよばれている一軒の家があり、奥さまと、ふたりの娘と、ふたりのお手伝いさんが暮らしていました。ふたりの少女の家にやってきた、あたらしいお手伝いのルチアさん。ふたりの目にだけ、その姿がぼうっと光りかがやいてうつるそのわけは―謎が時間を超えて継がれていく風変わりなものがたり。
何が起きていたのか?何が起きなかったのか?美しい姉妹の間に迫る、逃れがたき葛藤。
透明感のある文章の裏側で、姉妹の間で起こる感情の蠢きと葛藤。静かな湖面の下でぬらぬらと黒い影がよぎる。
美しくもきりきりとするような物語でした。情景がとても綺麗で心地良い。
読了日:2009年5月30日
村と街のあいだの計りきれない距離と時間を繊細極まる文で綴った秀作。第104回文學界新人賞受賞作品。受賞第一作「冬待ち」を併録。
「冬待ち」も夢の中のような浮遊感がたまらなくいい。翻訳ものを読んでいるような掴みどころのなさを感じながら、そこに強烈な魅力を憧れを持つ。
ずっと目覚めずここにまどろんでいたい。離れ難いほど好き。
読了日:2009年5月28日
降霊術の「振り」をして拝み屋をしていた女子高生・友紀。ある日、ほんとうに霊が降りてきて―。端正な文章で繊細な少女のこころを描いた表題作と第103回文學界新人賞受賞作『裏庭の穴』を併録。「来るべき作家たち」シリーズ、『いやしい鳥』がとても気に入ってまして2冊目にこの作品を選んでみました。
読了日:2009年5月19日
お金がなくても、思いっきり無理をしなくても、夢は毎日育ててゆける。契約社員ナガセ29歳、彼女の目標は、自分の年収と同じ世界一周旅行の費用を貯めること、総額163万円。第140回芥川賞受賞作。
美しくも官能的で、残酷なまでの思いを人形に託した人たちの、切なくもまっすぐな物語。
これは、戦わないかたちで、自分たちの大切なものを守ることにした、ある小さなクラブの記録であり、途中報告書だ…。いまの社会を生きがたいと感じている若い人たちに語りかける、傷ついた少年少女たちの感動的な物語。
無実の死刑因を救い出せ。期限は3ヵ月、報酬は1000万円。喧嘩で人を殺し仮釈放中の青年と、犯罪者の矯正に絶望した刑務官。彼らに持ちかけられた仕事は、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすことだった。最大級の衝撃を放つデッド・リミット型サスペンス!第47回江戸川乱歩賞受賞作。死刑囚の冤罪を晴らすため動く仮釈放中の青年と、犯罪者の更正に揺らぐ刑務官が奔走する。エンターテインメントでありながら、日本の死刑制度を問う社会的テーマも織り込む作品。
独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である。女子大生の心の叫びを綴った日記('69.1.2〜'69.6.22)。 1969年1月2日の二十歳の誕生日から始められています。そして、同年6月24日の鉄道自殺の2日前、6月22日で日記は終わっています。長い詩を最後に。
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