2012.05.10 Thursday
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読書のコトとちょっぴり日々のコトブログ
川本麻由はかつての恋人によるDVで心に傷を負い、生きることに臆病になっていた。ある日通院先で植村蛍に出会い、次第に惹かれてゆくが…どこまでも不器用で痛く、眼が眩むほどスイートな恋愛小説!!
十二歳の野宮朔は、舞踏家の父と二人暮らし。夢は、物語を書く人になること。一風変わった父の仲間たちとふれ合い、けっこう面倒な学校生活を切り抜けながら、一歩一歩、大人に近づいていく。そんな彼女を襲った、突然の暴力。そして少女が最後に選んだ、たった一つの復讐のかたち――。
「振り返ると、広場の上に広がった青空をものすごい速度で流れていく雲が見えます。それは、千切れてはぐれた雲の子供が、その先のもっと大きい親雲を追いかけているようでした。」彼女はまだ親を必要とする幼い子供でだからこそこの言葉にぐっときてしまった。と、同時に純真な子の心に土足で踏み込み汚していった大人の身勝手を許さない、と拳を握った。
徹平と暮らし始めて、もうすぐ半年になる。だけど手放しで幸せ、という気分ではあまりなくて、転覆するかも知れない船に乗って、岸から離れようとしている、そんな気持ちがまとわりついていた――。新しい恋を始めた3人の女性を主人公に、人を好きになること、誰かと暮らすことの、危うさと幸福感を、みずみずしく描き上げる感動の小説集。異性を好きになる。一緒にいたいと思う。その人のことをもっと知りたいと思う。その恋が互いに初めての恋でなければどうしたって相手の過去の時間を共有した別の誰かに嫉妬するのと同時に、どんな風にその人と過ごし、その人をどれだけ愛していたか知りたくなる。知りたくないのに知りたくなる。
ふみは高校を卒業してから、アルバイトをして過ごす日々。家族は、母、小学校2年生の異父妹の女三人。習字の先生の柳さん、母に紹介されたボーイフレンドの周、二番目の父。
「家族」を軸にした人々とのふれあいのなかで、わずかずつ輪郭を帯びてゆく青春を描いた、第25回野間文芸新人賞受賞作。
初めて知った恋の深い痛みと、ゆるやかな新生を描く20歳の恋愛小説。これほど胸をしめつけられながら読んだ本はなかっただろうと思う。それも終始。主人公の想いがどのページにも沁みついていてその静かながら激しく熱いものが読み手にもじんわり伝わってくる。不確定さ不安定さが常にまとわりついて苦しかった。
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