人形月 恋月姫/小学館
暴力的な静寂のベールの彼方に、エレガントというエロスをまとい、恋月姫の人形は存在していた。その姿は孤独な王妃を思わせ、触れることすら躊躇わさせられる…。
人形師・恋月姫さんの写真集が先日届きました♪ミニフィギュア付き特装版か通常版か迷いましたが、結局通常版に。
恋月姫さんのサイトでは通常版のみサイン本を注文出来るとのことでしたので、そちらを注文。ようやく手元に届いたのです。
表紙カバーの豪華さだけでもため息もの。開く前にうっとりと眺めゆっくり開くと…そこには金の細いペンで書かれた、美しい字体の恋月姫さんのサインが。もう〜どうしましょ、サインまで美しいのですよ。もうここでもうっとりとしてしまう。
ここに息づくビスクドールたちはそのすべらかな頬を決してゆるめることはなく、艶やかな唇も開くことはない。ないのだけど、今にもその唇からなにか言葉が発せられ、閉じられたまぶたはゆっくりと開いてこちらを見てくれそうなそんな期待を持ってしまう。あまりにも美しいその世界にただただ息をのみ言葉もなく見つめてしまうのです。
誰にも犯されることのないこの人形たちの世界。音のない世界。心臓の音も息づかいの音もない静寂な世界。でもここには人形達それぞれの世界が物語があるはず。そんな妄想にどうしてもかられてしまう。彼女達に絡めとられて帰れなくなったらどうしよう…そんな不安を感じながらも惹かれるままに今日も会いにゆく。
…完全に虜になってしまったようです。
人形たちの表情もたまらなく好きなのですが、私が注目するのは人形だけでなく、彼女達が纏う衣装の素材や装飾、チョーカーに使われるビーズなどの素材たち。実はそれらが私の好きな手芸という創作のヒントになるのです。私の作るパッチワークキルトはオーソドックスなアメリカンなものではなく、装飾をほどこしたヨーロピアンなもの。キルトにリボン刺繍したり、ちょっと豪華だったり可愛らしいリボンでお飾りしたり、ビーズも散りばめてみたりする。レースはもちろん必需品。じっくり眺めて作品をイメージする。そんな教科書としてもとても役立ってくれそうです。
さて、「人形月」。祖父江さんの装丁はもちろん期待以上の美しい仕上がりになっています。嶽本野ばらさんの解説も読み応えあり。
恋月姫さんの創りだす世界、気になっている方は是非お手元に。
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