ひなたでゆるり

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『猫町』萩原朔太郎

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猫町
萩原朔太郎/パロル舎
猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかり。いつもの角を曲がったら、そこは夢現・無限のめまい町。ノスタルジックでモダーンなイラスト紀行。猫の視線で描かれるイラストが不思議な旅の世界に誘う。
大好きな詩人、萩原朔太郎。高校生の頃やはり読書好きな父の書棚からこっそり拝借して読んだのが最初。その退廃的な言葉の連なりに魅了され以来、時々その詩や散文に触れることが何よりの癒しでした。朔太郎が癒しになるなんて今からしたらどうかと思いますが、当時はちょっと変わった女子でしたので…。もちろん今でもその片鱗は残っていて私の書棚にもこっそり朔太郎の詩集が眠っています。
(先日友人からオススメの詩集を教えて欲しいの依頼を受け、朔太郎の詩集を貸しました。これもどうかと思うけど。友人はどう思うだろうか、ドキドキ)

数少ない朔太郎の小説の中で最も好きな『猫町』。何とも不思議な話しです。旅先でふと迷い込んだ町はどこもかしこも猫、猫、猫だらけ。不気味です、怖いです、ここに現れる猫はちっとも可愛くありません(むしろこの不気味な猫たちに恐怖すら感じる)。でもそれを凝視してしまう不思議な魅力があります。そんな引力が朔太郎の文にはあります。ふと現れた町は何事もなくふいと消えてしまう。

このパロル舎の『猫町』は金井田英津子さんのイラストがその不気味さの中にも匂い立つ魅力を充分に表現しています(金井田さんのイラストの猫は愛らしい。これで少しは「猫町」の猫に対する恐怖が薄れたかも)。なんて豪華なのでしょうか(お値段も豪華です)。こういう本はちょびっとずつ楽しんでみたいものなのですが、久しぶりの朔太郎の世界にすっかり魅了され一気に読んでしまいました。夜中窓の外から流れくる、さわさわと葉のこすれるかすかな音を聞きながら読んでいたら、何だか自分もこの幻想なる世界へ誘われそうな錯覚を覚えます。悪夢でも見そうな不気味さは相変わらずなのだけど、読後は何故か心地良さが漂っている。相変わらず朔太郎は私にとって癒しなのでした。

読了日:2005年8月16日



このシリーズ、他にも2冊あります。
『冥途』内田百
『夢十夜』夏目漱石
是非是非手に取りたい作品です。

ちなみに私の大好きな「書物の王国」シリーズ(国書刊行会)"架空の町"にも「猫町」が収録されています。このシリーズは長年全て揃えたいと願っているものの未だ叶わず(こちらも何とも豪華なお値段だし)。ただ1冊"両性具有"だけ持っています(それって!笑)。

冥途 夢十夜 架空の町
かりさ | 著者別は行(その他) | comments(4) | trackbacks(2) | 

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COMMENTS

Posted by ましろ  at 2005/08/18 3:27 PM
リサさん、こんにちは。
私も「猫町」大好きです!
この本の、妖しい雰囲気の佇まいが素敵過ぎて、
深いため息がもれてしまいます。さすがパロル舎、金井田英津子さん。
妄想に耽るには、これほどにぴったりな本はないかも…
なんて、思ってしまいます。
トラックバックさせてくださいまし。
Posted by リサ  at 2005/08/18 10:25 PM
★ましろさんへ
ましろさん、こんばんは!
コメントとトラックバックありがとうございます♪
「猫町」いいですよね。妖しくて魅力あります。
ましろさんのところで拝見して気になっていた本だったので、
やっと手にすることが出来て嬉しかったです。
日常からちょっと離れて耽るにこれほど合う本はないかも。
他2冊も是非読みたいですー。
Posted by june  at 2006/03/12 8:55 PM
リサさん、こんばんわ。
こういう妖しい世界って、どうしてもひかれてしまいます。
これもどっぷり浸かってしまいました。
子供の頃冒険にでて、迷子になった時の感覚を思い出してしまって、
何だか懐かしくなりました。

私も高校時代、なぜかこっそり朔太郎を読んでました。
でも本棚の表面にないので、埋もれてしまったようです^^;
Posted by リサ  at 2006/03/13 12:36 PM
★juneさんへ
juneさん、こんにちは!
朔太郎の文も金井田さんの画も妖しさ抜群でうっとりですね。
そうそう!子供の頃迷子になって帰れない不安に駆られた
感覚を思い出します。

思春期の頃に読んだ朔太郎は今大人になって読むと
また違った感覚を得られて面白いです。
またじっくり読みたいですー。

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まっしろな気持ち  at 2005/08/18 3:29 PM
猫町
 妖しいほどに美しく幻想的な独特の世界へと誘ってくれる文章と装画が、見事にコラボレーションした本である、作・萩原朔太郎、画・金井田英津子『猫町』(パロル舎)。詩人として有名らしい萩原朔太郎(1886−1942)のことは、ほとんど何も知らない。著書である「月に
本のある生活  at 2006/03/12 8:59 PM
「猫町」萩原朔太郎
猫町 文章と絵、どちらも美しくて恐ろしいほど合っていて、常に手元に置いておきたいと思わせる本です! 猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかり。いつもの角を曲がったら、そこは夢現・無限のめまい町。ノスタルジックでモダーンなイラスト紀行。  
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