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『リトル・バイ・リトル』島本理生

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リトル・バイ・リトル
島本理生/講談社文庫
ふみは高校を卒業してから、アルバイトをして過ごす日々。家族は、母、小学校2年生の異父妹の女三人。習字の先生の柳さん、母に紹介されたボーイフレンドの周、二番目の父。
「家族」を軸にした人々とのふれあいのなかで、わずかずつ輪郭を帯びてゆく青春を描いた、第25回野間文芸新人賞受賞作。

表紙の女の子の表情がとってもいい。作中に登場する小学2年生のユウちゃんを重ねてしまう。ちょっとおっとりで食べるの大好きなユウちゃん。

2度離婚した母と異父妹と私。この3人の暮らしは父親が欠けているだけでどこと何ら変わることはない。母親がちょっと大らか過ぎるかな、ってだけ(このお母さんなかなか素敵) 。きっと母親に似たのだろうと思わせるユウちゃんのおっとりぶりも可愛い。そんなのんびりな2人の間で一人悶々とするふみだが少しずつ少しずつ周りと歩調を合わせ始める。
ふみを囲む人々がとても魅力的。彼らによってふみの中で止まっていた時間がまた秒針を刻むようにリズムをとって進んでいく。特に周との出会いはふんわりと柔らかく優しくふみを包んだのであろう。

島本さんの文章は情景を描くのが上手い。まるで本当にそこに自分がいるような気持ちにさせてくれる。鮮やかにイメージ出来るのだ。時に本のほうから拒絶されているような違和感を感じるものもあるが、島本さんの紡ぎだす文は私の感性と気持ち良く呼応してくれる。読み終えた後、ここに流れる穏やかな時間にもう少し浸っていたくてまた最初から文章をなぞっている。

読了日:2006年1月26日
かりさ | 著者別さ行(島本理生) | comments(10) | trackbacks(9) | 

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COMMENTS

Posted by touch3442  at 2006/01/28 12:30 PM
はじめまして、touch3442といいます。
 『リトル・バイ・リトル』を読んで、リサさんと同じような感想を抱いていたのでTBさせていただきます。
 ホンワカとした雰囲気が、すごく気に入りました。
 これを機会に島本さんの他の作品も読んでみようと思います。
Posted by tamayuraxx  at 2006/01/28 6:09 PM
リサさん、こんにちは ^^
「リトル・バイ・リトル」読まれたのですね。
この本の表紙は内容に合っているしセンスがいいですよね。
ふみを取り巻く状況はかなり厳しいものですが、周囲の人たちの暖かさで前進してゆけるのかなと思いました。
Posted by リサ  at 2006/01/28 10:14 PM
★touch3442さんへ
はじめまして!コメント&TBありがとうございます♪
内容は決して明るいものではないのに、何故かほんわか
温かく感じますよね。私もとても気に入っています。
まだ2作しか読んでいないので他にも読もう!と思っています。
「ナラタージュ」が評判良いようなので次回の作品に
考えています。
また是非いらしてくださいね(*^-^*)
Posted by リサ  at 2006/01/28 10:18 PM
★tamayuraxxさんへ
tamayuraxxさん、こんばんは♪
コメントありがとうございます!
表紙がとても可愛くて思わずレジへ走っていた私です(笑)
食べるの大好きなユウちゃんがおもちゃの宝石を
食べちゃっているような(勝手に想像)微笑ましい写真ですね。

境遇は恵まれていないかもしれませんが、そんなことを
思わせない明るさが常にあるような感じで
安心して読むことが出来ました。
何度も読み返したくなりますね(*^-^*)
Posted by june  at 2006/01/31 12:59 PM
かなりハードな状況なのに、ほんのり明るくてあたたかい感じが好きです。
ほんと周りの人がみんな魅力的。お母さんのおおらかさも、いいですよね。
ところで表紙の女の子が口にしているものに関して、家で話題になったんです。
ゼリーだとか、宝石だとか・・。やっぱりおもちゃの宝石ですよね。
Posted by ましろ  at 2006/01/31 3:39 PM
リサさん、こんにちは。
表紙。言われてみればユウちゃんですね。
まさにユウちゃんそのもの!
島本さんの作品は、1冊読んで読まず嫌いになっていたんですが、
もっとその穏やかな時間に私も浸ってみたい気がします。
Posted by リサ  at 2006/01/31 11:19 PM
★juneさんへ
juneさん、コメント&TBありがとうございます♪
彼女達はとてもほんわかしていて、とても強いですね。
温かな流れがとても心地良かったです。
お母さんの大らかさは好きですー。
私はここまでではないけれど、ちょっと似たところがあります(笑)
あまり気にしないので周りにやきもきさせているタイプです。
表紙の女の子が口にしようとしているもの…
私はスワロフスキーのようなおもちゃの宝石、と
もう勝手に決め付けていました。
ユウちゃんが、「あ、美味しそう〜」とパクンと
食べちゃうシーンを思い浮かべながら。
見た目硬質な感じがそう思わせたのかもしれません。
でも良く考えたらおもちゃの宝石なんて食べちゃうかしら??
謎ですね〜。
Posted by リサ  at 2006/01/31 11:22 PM
★ましろさんへ
ましろさん、こんばんは♪
こちらに来てくださってありがとうございます。
ふふふ、勝手にユウちゃんにしちゃいました。
そうしたらユウちゃんの可愛いイメージが増幅されて
ますます面白く読めちゃいました。
ましろさんが苦手な島本作品って何でしょう。
私はまだ2冊しか読んでいませんが、次は「ナラタージュ」を
是非に、と思っています。
Posted by すの  at 2006/02/05 9:21 PM
この作品は、ぼくの初、島本理生でした。素直そして節度ある作品で好感を覚えました。
個人的に見守りたいなぁと思う作家のひとりです。
「ナラタージュ」やっと、今日、入手。楽しみ、楽しみです。
Posted by リサ  at 2006/02/08 1:05 AM
★すのさんへ
こんばんは!返事が遅れてしまいました…すみません。
これ初島本作品だったのですね。
何というのかものすごく読んでいてしっくりくる作家さんなのです。
素直…確かに!と大いに頷きました。
『ナラタージュ』入手されたんですねー。羨ましい!
どんな感想を持たれたのか楽しみです。
私も早く読みたいです。予約入れようかしら。

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