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『私のスフレ』林真理子

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私のスフレ
林真理子/マガジンハウス livedoor BOOKSで購入 書評データ
まだ見ぬ恋人に思いを寄せていた自意識過剰な女の子・・・。甘酸っぱい記憶がよみがえる追憶のエッセイ集。

林真理子さんの作品でとにかく好きなのは『本を読む女』。何度も読み返し手垢がつき心なしか紙が磨り減って色褪せてもうとんでもなくボロっちいのだが、それでも手放せずにずっと手元に置いている(あ、でも今は段ボールをお布団に押入れでスヤスヤ)。『胡桃の家』も好きだったなぁ。そんな林真理子さんの作品を楽しんでいたのはもう今から10年以上も前?その間とんと読まなくなっていたのだ。何故か。

ということで縁あって本書を紐解くことになった。パステル調の可愛らしいイラスト。『私のスフレ』…タイトルまで可愛らしい。一体どんな物語なのか、と小さなわくわくを胸に秘めつつ読み始めた。あ、あれ?これエッセイだったのね。著者の少女時代を振り返るエッセイ。そこに描かれているのは装丁やタイトルの可愛らしさからは少し、いやかなり遠ざかった思い出たちだった。
とにかく林さんの書くものは潔い。潔すぎて気持ち良いくらいなのだが、居心地の良い気持ち良さではない。もちろん林さん自身もそんなものを読者に与えようとは思っていないだろう。林さんも書かれているがここにあるのはただ一言「卑屈」。それで成り立っている。その少女時代はきっと林さんも振り返りたくないであろうもので、読んでいても辛く哀しくなるばかりで、でもそれをあえて素のまんま、全く飾り立てずに書いてみせるのだからすごいなぁ、とひたすら感服する。

中学、高校生の頃って確かに男っ気のある女の子と全くない女の子とそれは見事に分かれたものだけど、だからといって彼がいるとか男の子にモテるとかいちいち気にしたことはなかった私なのでいまいちこのエッセイに入り込めなかったのが正直なところ。それは自分が男の子にモテていたとか、彼がいたとかそういうことでは残念ながら、ない。恋に恋焦がれるというよりもマンガや本を読んでいることのほうに忙しかったという何とも色気のない話しである(笑)

誰しもが通り過ぎる少女時代。それは甘酸っぱいというよりもむしろ酸っぱさに顔がきゅぅ〜っとしぼんでしまうようなそんな感覚なのが大半なのではないかなぁ。無知で恥ずかしいこといっぱいしてきたからあまり思い出したくないのが本音(私は)。それでもこうして本書を読むことであの頃の自分を呼び寄せて思い出してみるのもたまには悪くないかな。ちょっとそんな風に思ってみたりもした。そんなに昔の自分を毛嫌いすることもないか。あの頃の自分があっての今の自分。もっとあの頃の自分を愛してあげようか。そんな気持ちにさせてくれた『私のスフレ』である。

読了日:2007年2月2日
かりさ | 著者別は行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) | 

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