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『図書館危機』有川浩

図書館危機
図書館危機
有川浩/メディアワークス
王子様、ついに発覚! 山猿ヒロイン大混乱! 玄田のもとには揉め事相談、出るか伝家の宝刀・反則殺法! そして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!? 終始喧嘩腰で「図書館戦争」シリーズ第3弾、またまた推参!

前作『図書館内乱』のラストで「ええーっ!どうなっちゃうの!!は、早く続きを…」と身悶え、パタンッと倒れ伏してから数ヶ月、念願の3作目『図書館危機』が出ていそいそと買い、いそいそと読み始めたものの数ページ読んだところで止まってしまってから早1年。
え!?もう1年経ったのか!と軽くショックを感じながらこんなにも間を空けてしまって、さてまた何の支障もなく入り込めるのかどうかいささかの不安を感じながら読み直してみたらば。そんな杞憂どっから生まれていたの?ってくらい、ふふんと鼻で笑っちゃうくらいなんてことなくつるつる一気読み。
昨年はいろいろ気忙しいことが山積みでだからこんなに気持ち良く入り込めなくて今読んだというのは実にいい時期だったのかも。とにかくまた図書館シリーズを堪能することが出来て嬉しい。

郁のドタバタが少々苦手な私としては彼女のはらはらな展開がもう心臓に悪くて胸押さえながら読んだものだけどいや〜成長するものだわね、考えるより即行動の彼女もちゃんと学習して立派に成長してましたわ。それにホッとして胸を撫で下ろし安心して読めたかどうかといったらそれは否、でありまして。
いつになく激しい攻防戦にこれはもう痛みが激しく、これは架空のお話しでリアルじゃないんだから、と頭でわかっていてももしもこれから先こんな社会になってしまったら、実際に行われるようになってしまったら…なんて読みながら憤るよりもむしろ闘う彼らの姿が痛々しく息苦しくなってしまった。
狩る側と守る側、そのどちらも使命感を持って任務を遂行するだけでその志が高ければ高いほど痛々しさが増してどうしようもなかった。
そして図書隊VSメディア良化部隊の攻防戦を読んでいて引っ掛かりを感じてしまったのもごく自然なことなんではないかと思うのだけど…この作品ではあくまでも視点は守る側であり、狩る側「良化委員」の視点では一切語られず、だから読み手は両天秤にかけることすら叶わない。当然ながら良化側にも言い分はあるわけでそれは至極全うなものとして語られるはずで読み手の性質によってどちら側に傾くかそこから議論が生まれることも面白い試みなんじゃないか、とちらっと考えてしまうのも正直なところだけどこれはきっと有川さんの意図することであって、徹底して片面側だけに視点を当てることによってエンタメとしてより面白さを増しているのかも、しれないなぁ、とこれは勝手な解釈。
善悪をはっきり分けることによって正義感というものはより色濃く浮かび上がるのだから。だからその正義が勝ったときの高揚感というものは気持ち良く巡るのだから。

今作で一番興味を持って読んだ放送禁止用語。まさかそうだったの?!これって作品上だけのこと?と調べたらやはりリアルにそうみたいで。時代背景によるものとしても実際にその職業で生活している人もいて、その仕事に誇りをもっているわけで。それを提起する有川さんのメッセージを真摯に受け止め読みました。

そして稲嶺司令の勇退。彼が登場すると場の雰囲気がガラッと変わって身が引き締まる思いがします。彼の歴史を辿るたびに熱い思いが溢れてきます。徽章の印、カミツレの由来もだから頷けます。勇退の日に手にした花。そこに込められたさまざまな思い。とてもいいラストでした。
もう一人、玄田。この人の頼れる豪快さには本当に惚れるのだけど(こういう男気のあるタイプには弱いのだ)、惚れながらもちょこっとはらはらしてしまうのも正直なところで、今回ばかりははらはらを通り越して息が止まりそうになってしまった。止まりそう、というか実際あの瞬間は止まってたかも。でもね、大変な事態にはなったけどこれで愛する人折口さんとの気持ちがまた通じ合えたことだし、良かったかな(いや、良くないなやっぱり。あんな無茶しないで欲しいよ)。

さて、ここでは書かずにおれないでしょう、郁&堂上。もう読みなれたはずなのにさらに恥ずかしい展開を書いてくれちゃうものだからもう〜悶えっぱなし。しかし堂上よ、あれは恥ずかしいぞ。「…ぽん」って、もう書くのもまた身悶えてしまうけど、体がむず痒くなってしまうけど、あれはねぇ「ひぃぃぃ!」と引いてしまいましたわ。もう好きにしてくれ、郁とどうにでもなってくれ、と少々自棄になりながらもまぁこの二人の今後を楽しみに最終巻を読むことにしよう。

最初に郁の成長ぶりを書きましたけど、もう一人成長した人と言えば手塚。兄と関わることすら拒絶していた手塚がある人のために譲歩することを学んで実行していく。譲歩というほど打ち解けはしないけどあれは彼にとったらものすごく勇気のいることでそれを出来たということはどれほどの強い思いを彼女に向けているかということで、郁&堂上よりもむしろ手塚たちを応援してしまいたくなるほど素直じゃないけど何となく風向きがいい方向に吹き始める微笑ましさを感じつつ、さてこの二人の行く末もいかに?とやっぱり身悶えながらもラブはいいわねぇ、と本を閉じいそいそと『図書館革命』を開くのでありました。
さて、カミツレデートは実現するのだろうか?

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COMMENTS

Posted by なな  at 2008/03/12 12:50 PM
リサさん、こんにちは。
「革命」を開き、ニヤニヤしているリサさんが目に浮かびます。

放送禁止用語、本当にバカバカしい「禁止用語」がありますよね。
そんな風に言ったら何を指すのか誰もわからないじゃないって言う言葉いくつもあるような気がします。
Posted by すの  at 2008/03/12 1:13 PM
お久しぶりです。最近とみに忙しく、読んではいるけど書けない日々が続いてます。いよいよ最終巻ですね。良化委員については最終巻のあとがきで作家が触れていますが、敢えて書かないようです。書いてしまうと、この作家だから、つい書き込んでしまい、話の芯がブレてしまうとかなのでしょうね。残念ですが、敢えてあとがきに触れてくれてよかったです。
さて、次のおもしろい話を探さなきゃぁですね。
Posted by じゅずじ  at 2008/03/12 3:25 PM
こんにちは。

みんな成長してましたね。
恋愛以外は…
まぁ、あの二人は勝手にしてなさい、って感じでしたけど (^^ゞ

今回は玄田隊長がすばらしかった。
男のオレでも、惚れちゃいましたよ(笑
Posted by しんちゃん  at 2008/03/12 10:47 PM
こんばんは。
最終巻を読んでいるとコメントをもらいました。
カミツレに関連するお話は、ムフフと楽しまれましたか?
こういう繋がりあるお話は、間が開くより続けて読みたいっす。
Posted by 苗坊  at 2008/03/12 11:52 PM
こんばんわ^^
私も悶えましたね〜^^
郁と堂上の関係は何回読んでもたまりません!
今後のストーリーはどうなるんでしょうね。
予約してるんですけど、なかなか来ないんですよね^^;
買っちゃおうかな〜・・・。
Posted by 藍色  at 2008/03/13 2:01 AM
リサさん、こんばんは。
今回もおもいっきりベタ甘でしたね。
ふたりの関係も結構良くなってきてこれから期待できますよ。
「検閲」問題の根の深さもしっかり描かれていました。
家族との和解も近そうでしたね。
Posted by リサ  at 2008/03/13 1:16 PM
★ななさんへ
ななさん、こんにちは!
「革命」読みましたよ〜。にやにやしながらハラハラしながら、また忙しく読みました。

放送禁止用語、改めて調べると知らなかった言葉がいくつかあって驚きました。
こういう普段無関心だったことを教えてもらえたことがこのシリーズを読んで財産だったな、と思います。
Posted by リサ  at 2008/03/13 1:21 PM
★すのさんへ
すのさん〜お忙しいようですね。体調大丈夫でしょうか?
感想って結構時間かかるのでまとまった時間がないと書けないのですよねぇ。
その間に忘れちゃったり。
良化委員のこと、あ、ホントだ。最終巻のあとがきで触れていますね。
確かにこのやり方のほうが有川さんとしても書きやすかったのかもしれません。
広げすぎると4巻じゃおさまらないかも。
「革命」も楽しめました。またお伺いしますね!

Posted by リサ  at 2008/03/13 1:25 PM
★じゅずじさんへ
じゅずじさん、こんにちは〜。
ホント!みんな成長しちゃって何だか親の気分でした。
恋愛以外はね(笑)
若いっていいわねぇ、っておばちゃんはいちいち羨ましがりながら、でも悶えながら読んでおりました。

玄田隊長カッコ良かったですね!
ふふふ、じゅずじさんも惚れました?(*^-^*)
Posted by リサ  at 2008/03/13 1:26 PM
★しんちゃんへ
ふふふ、「革命」読み終えましたよ!
カミツレのとこ、うふうふとにんまり読みましたわ。
だいぶ遅れて読みましたけど、続けて読めたのは幸せだったかも。
熱い気持ちのまんま突き進めましたもの。
贅沢ですね(笑)
Posted by リサ  at 2008/03/13 1:31 PM
★苗坊さんへ
苗坊さん、こんにちは!
郁&堂上のとこはもうもう!悶えますね!
あまりの甘さに赤面です(笑)
ふふふ、「革命」読み終えました。
先日4冊セットを買っちゃったのです。
最終巻にふさわしい素晴らしい内容でした。
苗坊さんも早く読めるといいなぁ。
Posted by リサ  at 2008/03/13 1:33 PM
★藍色さんへ
藍色さん、こんにちは!
いやはや〜甘くて甘くて溶けそうでした(笑)
「検閲」問題は本当に目が離せず、また深々と考えました。
最終巻も読み終えましたが読み応えあってよかったです〜。
また伺わせてくださいね。
Posted by june  at 2008/03/13 4:55 PM
リサさん、こんにちわ!
革命じっくり読まれるのかと思ったら、もう読んじゃってましたね♪
これは読み始めたら止まらなくなりますよね。

玄田さん、かっこいいですよね。
読むたびにムチャなキャラを好きになってしまいます。
そして「・・ぽん」
これはもう反則技です。
Posted by リサ  at 2008/03/13 8:36 PM
★juneさんへ
juneさん、こんにちは!
革命、私もじっくり堪能しようと思ってたんです。
でも一気に読んじゃいました(*^-^*)
もうもう途中でやめられないんですもの。
細切れの時間の中、必死でページ繰りましたわ。

玄田さんカッコ良かったです!
始めは堂上〜♪と騒いでいた私、いつの間にか玄田に気持ちが傾いてました(笑)
こんな上司大変だけど、でもこの人の下で働きたいって思わせる魅力がありますね。
「…ぽん」はもういけません!ホント反則ーーっ(笑)
Posted by 雪芽  at 2008/03/16 3:54 PM
リサさん、こんにちは!
強度の甘さに何度も何度も身悶えしトロけて倒れ伏しそうになりながら、それでも項を繰る手が止まらない。
体力のいる読書なんですが楽しくてたまりませんでした。
稲嶺司令と玄田隊長はふたりとも素敵ですね。
おじさま達の魅力に圧倒されっぱなしです。
Posted by リサ  at 2008/03/17 9:12 AM
★雪芽さんへ
雪芽さん〜こんにちは!
そうなんです!「ああ、甘すぎ。もう勘弁して」と一瞬閉じかけるんですけどそれでも手は猛烈な勢いで繰るものだから…(笑)
ノンストップですよね。
一気読みで読み終えるとふらふらになるんですが、気持ちは充実しているというおかしな感覚でした。
本当に、稲嶺司令と玄田隊長にはやられました。
もう惚れ惚れです!

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