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『図書館革命』有川浩

図書館革命
図書館革命
有川浩/メディアワークス
「メディア良化法」が成立・施行され、超法規的検閲に対抗するため、図書隊が「狩られる本」を守っている現代。ある日、敦賀原子力発電所が深夜に大規模な襲撃を受けた…。図書館戦争シリーズの完結編。
ああ、残すところあと1冊。これで彼らともお別れ。寂しいなぁ。
などと寂しがりながら読み始めたらそんなしんみりは一気に忘れ去り、今までに無い吸引力で引っ張られ引き摺られ作者じゃないけどこっちもボロボロになりながら一気読み。
あまりに素敵なラストが用意されていて清々しい気持ちで読み終えて、はたと気がついたら寂しい気持ちなんてどこへやら。作者のあとがき読んで有川さんと全く同じ気持ちでスッキリと読み終えることが出来ましたわ。
ここから感想に入りますが、少々(いや、かなり)興奮気味でありまして物語のネタばれはしないよう心がけてはおりますが、なんせ興奮気味でありますのでポロッと吐いてしまうやもしれません。また先入観を与えてしまう恐れもありますので、どうか!未読の方はその辺ご容赦を。

まず冒頭からダイナミック。ここから何が待ち受けているか少々不安を覚えながら読み進めるとその不安はこれまでにないくらいの大打撃となって図書隊面々と作家・当麻蔵人を巻き込んでいきます。
ま、それはちょっと置いておいて。
そんな冒頭から一変。甘い甘い場面が展開されておりまして。キャー!とこっちまで恥ずかしがりながら読んでましたよ。郁ったら女になったのねぇ、こんなに乙女になっちゃってもうもう読んでいるこっちが赤面してしまうわ!とそれはそれは悶えておりました。
けれども、カミツレデート実現して良かったねぇ、とほのぼのしていたのも束の間、一気に不穏な空気に包まれてそこからノンストップ!次々と襲う難問にもうページ繰る手を止められず。これ、アクション映画として映像化したらさぞ見応えあるだろうなぁ、自衛隊と図書館の協力で撮影したら絶対面白い図になるなぁ、などと頭のこっちで考えつつ、中盤からの堂上・郁・当麻からもう目が離せませんでした。
思いがけない展開に次ぐ展開。容赦ない良化委員からの襲撃。前作の感想で「良化委員側の言い分もあるはず」だなんて書いたけど、それ撤回!彼らに何の言い分があるものか、こんなやつら蹴散らしてしまえぇぇ!ともんのすごく熱くなってまして。そのくらい最終巻である「革命」はすごかった。秀逸でした。
(そうそう、大型書店の店長さん!店長さんにはもういちいち感動してしまって…。なんて機転の利く人なんだ!と。彼のおかげでどんなにか郁たちが助けられたことか。)

またこれまでのキャラがとても活きていて、それぞれの味がちゃんと最高の形で読み手に差し出されて、こちらは「美味でございますぅ〜」と堪能し、大満足。
特に柴崎はカッコ良かったなぁ。彼女の聡明さが存分に描かれていて気持ちよかった。手塚との今後も良いものとして期待できそうだし。手塚はねぇ、最初のイメージとはどんどんかけ離れて今じゃ可愛い男の子そのもの、ですな。その手塚の兄も今回はさらに聡いところを見せてくれてそれが憎まれ役から少し和らいだ形となって、うん、いい具合に風向きが変わってきたな、と安堵。まぁ彼のやり方は相変わらずエゴの元に成り立っているんだけどそこも彼の味、として受け入れることが出来たのは読み手である私も成長したか。それにしても手塚兄、爆弾抱えていたその大変さを露ほども見せないところなんぞその強い精神には逆に感心してしまう。
そしてやはり一番素敵だったのは稲嶺顧問であります。良化委員に放った稲嶺顧問のあの言葉。かなり強烈に響いて思わずぐっときてしまいました。その穏やかな人柄に隠された、いや隠さざるを得なかったその強固な精神。それを改めて見せられて凄みを感じました。忘れられない印象的な場面。

今回は作家狩りという言葉に恐怖心を抱いてしまいましたが、それ以上に怖かったのはたとえ作家狩りが起きても本を読まない者にとっては関心事ではないということ。
玄田の「本を読まない人間にとって当麻先生の事件は他人事だ」という言葉は重たく、また核心をついていて、だからしばしこれを反芻し考えてしまう。
本を読まない人にとったら本狩りとか作家狩りとかもしかしたら些末なものなのかもしれない。作家の一人くらい、って思うかもしれない。何よりもこれが恐怖で、また考えさせられたこと。
だからその後に続く「奇貨は俺たちが取るぞ」という言葉、その提案、実行は天晴れ!と拍手もの。玄田はもちろんすごいが、これを書いている有川さんがもう素晴らしくて、このシリーズ読んでいて何度「上手いなぁ」と思ったかしれない。今回はその上手さを特に実感して読んだものだからもう気持ち良いこと。有川さんだから大好き。

さて、忘れてはなりませんね。郁&堂上のこと。
これは一体何のお仕置きですか!?と問いたくなるくらいそれはそれは甘い砂糖菓子を食べさせられて、胸焼けしてしまいそうな展開がこれでもか、と待っていてその度にきゃぁきゃぁ恥ずかしがっていましたけど、さぁこの二人の結末は…。まさかまさかこんな素敵なラストを用意されていたなんて!今までのどうしてくれようかってくらい悶えさせられてましたけど、それも許せちゃうくらいの。
だからね、寂しくなかったの。読み終えたときの気持ちが清々しかったの。

この「図書館」シリーズで私たちが普段気にも留めてなかったこと、自分に関わりのないことには徹底して無関心だったこと、知らないってこんなにも怖いことなんだってことをいろんな形で教えてくれました。それを押し付けがましくなくまた飾らずストレートにぶち込んでくる有川さんにさらにさらに惚れ惚れ。もう有川さんが作家になってくれて良かった、って心から思いますもん。これは大袈裟でなく。
そしてそして徒花スクモさんのイラストも素晴らしかった。表紙が毎回楽しくどこにどんな伏線が描かれているかじっくり見ていました。
…ああ、でも寂しくない、って書いたけどやっぱり寂しいな。相変わらず彼らはドタバタやっているんでしょうけどね(笑)

4月には『別冊 図書館戦争』が出るそうで、こちらも楽しみ♪
(調べたら「別冊 図書館戦争機廚辰討覆辰討董△△蕁もしかしてシリーズ化?)
4月10日スタートのアニメ「図書館戦争」も当然見ますぞ!

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COMMENTS

Posted by なな  at 2008/03/13 9:46 PM
こんばんは。
ニヤニヤがいっぱいあって
だけど作家狩りやら放送禁止用語など
考えさせられることもいっぱいで。
4冊どれもクオリティーが高くて。
本当に有川さんすごいですよね。
『別冊 図書館戦争』って雑誌ですか?
調べてみなきゃ!
Posted by じゅずじ  at 2008/03/13 10:36 PM
シリアスな場面の出だしと、カミツレデートのギャップで最初っからやられっぱなしでした(笑

最後だからゆっくり読もうと思ったのに、もう気になっちゃって…

スピンオフ、どんな展開になってるんですかねぇ。
楽しみです!
Posted by しんちゃん  at 2008/03/14 12:46 PM
こんにちは。
いろんな人物を掘り下げそうなスピンオフ。
これを読むときに記憶があるか心配です。
こういう時に買っていれば、すぐに思い出せるのに。
でも普通は買えないっす。しかもセットなんて(笑)
Posted by リサ  at 2008/03/14 2:33 PM
★ななさんへ
ななさん、こんにちは!
ラブコメってだけでなく、しっかり問題提起も上げてらして有川さんすごいなぁと感心してばかりでした。
シリーズ読んで良かったです♪

『別冊 図書館戦争』は単行本で出ますよ〜。
4/10頃だったかな?
楽しみです(*^-^*)
Posted by リサ  at 2008/03/14 2:35 PM
★じゅずじさんへ
こんにちは!
そう!そうなんですよね!あのシリアスな出だしで
「い、一体何がどうなるの?!」って。
で、あのカミツレデートですもん(笑)

じゅずじさんも同じく一気に読んじゃいましたね(*^-^*)
スピンオフめちゃくちゃ楽しみです♪
Posted by リサ  at 2008/03/14 2:39 PM
★しんちゃんへ
しんちゃん、こんにちは!
そっか登場人物それぞれを掘り下げて紹介しているんですね。
それは楽しみですわ♪
人気ある本だと図書館でサクッと借りられないしね。
てことでセットを買いましたの(笑)
我が家は息子達も読むので充分元取れるのよ〜(*^-^*)
その代わりいろいろ我慢なんですけどね(>_<)
Posted by june  at 2008/03/14 8:47 PM
リサさん、こんばんわ!
リサさんのレビューを読んであの興奮がよみがえってきました!
すっかりキャラ読みに徹して、キャーキャー言いながら読んでたんですが、
シリアスな問題も押し付けがましくないのに、
きっちりストレートに伝えてくれてるんですよね。
有川さん、ほんとすごいです。
そして「別冊図書館戦争」とは!うれしい〜♪
Posted by リサ  at 2008/03/14 10:28 PM
★juneさんへ
juneさん、こんばんは!
ふふふ、興奮よみがえりました?(*^-^*)
いや〜私もキャラ読みだったんできゃぁきゃぁ言いながら読んでたんですが、そんな読み方でもしっかりとふむふむ考えさせてくれる作品で、改めて有川さんの聡明さに惚れております。
こんなに楽しませてくれて嬉しい読書でした♪
スピンオフ作品、楽しみですよね!
あと1ヶ月、楽しみにしましょう〜。
Posted by 藍色  at 2008/03/15 2:56 AM
こんばんは。
郁とともに疾走するみたいに一気に読めましたね。
今まで以上に郁と堂上教官がラブラブで、
読んでいるこちらが照れて身悶えでした。
メンバーがお互いを信じあっていている様子も
素晴らしかったですね。
「別冊図書館戦争」楽しみです!
Posted by リサ  at 2008/03/15 5:38 PM
★藍色さんへ
藍色さん、こんにちは!
本当に郁の気持ちに入り込んでしまい一気読みでした。
怒涛の展開でこの先を確かめないと気がすまない!と
なかなか途中でやめられず、です。
あの二人のラブラブがもう〜甘くて甘くて溶けそうでした(笑)
スピンオフ作品早く読みたいですー。
楽しみですね♪
Posted by   at 2008/03/16 2:08 AM
リサさんのテンション高めな感想読んで、読み終わった当時の自分を思い出しました。やっぱそうなりますよね!?(笑)
映像にしたら迫力ありそうですよね!キャスト、手塚・柴崎はなんとなくこの人かなってのはいるんですが、肝心の主人公2人が決まらない…(>_<)難しいですね〜。

スピンオフの表紙をアニメのHPで見てきました。
表紙からもうベタ甘が予想されるすごい表紙でした(笑)
Posted by 雪芽  at 2008/03/16 4:13 PM
こんにちは〜
リサさんの熱い言葉に、また読んだ時の興奮状態が甦ってきます。
甘いのに辛い。
図書館シリーズは激甘ラブコメと問題提起のシリアス部分の按配が絶妙でした。
気になっていた柴崎と手塚もいい方向へ向かいそうで安心。
キレ者なのに不器用なふたりだから余計気になっていたんです。
「別冊図書館戦争」も楽しみ♪
Posted by リサ  at 2008/03/17 9:09 AM
★爽さんへ
爽さん、こんにちは!
やっぱりこうなっちゃいますよね(笑)
冷静に書こうと気をつけて書いていたのですが、無理でした(^-^;)
もう自分の気持ちそのままで書こう!と開き直ったらなんとも興奮気味な文章に。
これって後で読み返したら恥ずかしいと思います、きっと。
実写版にしたらさぞ迫力あることでしょうね。
むしろ実写を見たいと思っちゃいます。
爽さんには脳内で思い描いてる俳優さんがいるのですね。

そうそう!スピンオフ作品の表紙、私も見ました。
すごいですよね、早く実物みたいです!
Posted by リサ  at 2008/03/17 9:17 AM
★雪芽さんへ
雪芽さん〜こんにちは!
ちょっと熱く書きすぎました(^-^;)

>激甘ラブコメと問題提起のシリアス部分の按配が絶妙でした。
まさに!ですね。
こんなにラブ全開だとシリアスな部分って浮いちゃいそうなんですけど、そこは有川さんの腕の良さでバランスがとれていて読んでいてもすんなり受け入れることが出来ました。
(ラブラブのほうは受け入れたかと言えば微妙ですが(笑))

柴崎と手塚もいい方向へ向っているし、親心で心配していましたけどちょっと安心出来そうですね。

来月の作品も楽しみですね〜♪
Posted by 苗坊  at 2008/03/30 10:24 AM
こんにちは^^TBさせていただきました。
ようやく読みましたよ〜。
一人部屋の中で悶えながら読んでいましたね。
>甘い砂糖菓子を食べさせられて、胸焼けしてしまいそうな展開
いや〜いい表現ですね。
ナイスです^^
堂上と郁、いい展開になってよかったです〜。
私の感想、何書いてるか分からない状態になってます^^;
番外編も出るらしいですね。
楽しみです♪
Posted by リサ  at 2008/04/02 12:51 AM
★苗坊さんへ
苗坊さん、こんばんは!
コメントとTBありがとうございます♪
あ!苗坊さん読まれたんだな、って嬉しく思ってましたよ。
一人悶える姿が浮かびそうです(笑)

これでもかっ!と次々来る甘い甘い展開にもう〜息も絶え絶えでした(笑)
堂上と郁、素敵なラストでしたね!すごく好きです。
苗坊さんの感想楽しみにこれから伺いますね〜。
番外編ももうすぐです。楽しみですね♪
Posted by みこ  at 2008/04/13 2:02 PM
こんにちは!
別冊図書館戦争機△發書店で並んでましたね。
真っ赤な表紙で目立つことこの上なし☆
本屋大賞関連と並んで、売れ筋なんでしょうね〜。
Posted by リサ  at 2008/04/14 11:08 PM
★みこさんへ
こんばんは!コメント嬉しいです(*^-^*)
「別冊図書館戦争」出ましたね!
待ってました!です。
でもここのところ書店に行ってないので姿をまだ見ていないのです。
早く読みたいのですけど…。
本屋大賞の「ゴールデンスランバー」共に人気高いでしょうね。
その波に早く乗りたいものです。

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