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『主題歌』柴崎友香

主題歌
主題歌
柴崎友香/講談社
この歌がここで歌われたことは消えてしまわない
聞こえてくる人の声、街の音 そして、誰かの心に響く歌がある
「女子好き」な女性たちのみずみずしい日常の物語
第137回芥川賞候補作(「主題歌」)
「主題歌」「六十の半分」「ブルー、イエロー、オレンジ、オレンジ、レッド」短編3作収録。

私の女子好きは女子高出身だからなのかな?と度々思っていたのだが、どうもそれは関係ないらしい。思えば子供の頃から可愛い女の子や綺麗な女の子が好きだったもの。
そしてそれは元女子になってしまった今でも変わらずで、今だって可愛いアイドルの子やモデルの子なんかを見るとうっとりしてしまう。それはこの「主題歌」に登場する実加とか小田ちゃんとか花絵とかと全く同じ感覚なの。
可愛い女性や綺麗な女性に会うと話してみたい、って思うし今声をかけないと勿体ない、って思うし、でも実際話しかけられるかといえばそれは出来なくて、それは実加が抱いた気持ちと全く一緒で、だから読んでいると「ああ、わかる!わかる!」と共感しっぱなし。
気になった女の子とおしゃべりできたらラッキーと思うし、友達になれたらそれはもう嬉しいし、そこまでの道のりって恋しているみたいにドキドキする。でもそれは変なものじゃなくてただ単純に「女子好き」ってだけの話し。

柴崎さんの上手さは本書でも隅々行き渡っていて、何気ない日常をこんなにキラキラと描いて読んでいて心地の良いこと。するすると流れる文章にゆったり身をまかせられる安心感がある。
この「主題歌」の面白いところは実加の一人称で語られるところから時々ふっとアングルを変えて実加を別の視点で見つめ、それがほんの数秒のことでまた語りが実加に戻るとか、そんな一瞬の空間のずれに始めは違和感があって少し躊躇させる意味を考えてもみるが、ある程度慣れると実加を別視点で見つめる瞳が実加をどう感じているかそれぞれの内面が表れて大変面白い。
ガールズトークだけでなく、実加の彼・洋治(この洋治くんがとってもいい。お土産ぶら下げて帰ってきたところとか私だってぎゅうってしたくなる)や実加の大学の後輩・森本が登場することで、ますます女子たちの輪郭を強くし、印象強くしているように感じる。

「女の子限定カフェ」の場面がまたいい。学生だったり、社会人だったり、未婚も既婚ももうすぐお母さんになる子も、いろんな立場であっても女の子は女の子で、好きな女の子同士が集まってわいわいするのっていいなぁ、ここに嫌いな女がいたら最悪だけどね、なんてまるで私がここに居て愛ちゃんみたくにこにこ笑ってみんなの話し聞いたり、時々話しに入ったりしてる気になってた。

森本の絵だったり、奈々子の写真だったり、小田ちゃんを祝う歌だったり、心からそれを好きと思えて大事に思えてずっとずっと大切に残って欲しいということ。とても強く響いて印象深かった。上手く書けないけどそれって大事なことで、でも忘れてしまいがちなことで、それを大切にしている彼らのことが眩しくてその芯の強さをいいな、って思った。

「六十の半分」「ブルー、イエロー、オレンジ、オレンジ、レッド」(同人誌「メルボルン」では「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」だったのだけど改題したのですね)はとても短い作品ながらその醸し出す作風には惹かれるものがあって、何度も何度も文章をなぞってしまう。何度も読むとまた違った印象が生まれて面白い。
「ブルー、イエロー、オレンジ、オレンジ、レッド」の青の場面が鮮やか。好き。

それにしてもこの装丁、綺麗だわぁ。
私はこの優しいピンク色を見るだけでキュンとなってしまう。

関連記事:【購入本】柴崎さんサイン本とか(2008/3/9)
かりさ | 著者別さ行(柴崎友香) | comments(8) | trackbacks(4) | 

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COMMENTS

Posted by やぎっちょ  at 2008/03/16 10:46 PM
リサさんこんばんは♪
東京に戻ってからというもの、忙しくって本読む時間があまり取れません・・・。
この本実はリサさんの記事ではじめて出てるの知ったんですよね〜。なーんかやぎっちょが求める柴崎さんとは違うかったことと、女子好きじゃなかったことがすこし距離を感じたかも・・・。
リサさんはハマって良かったですね〜。うらやましいです★
Posted by リサ  at 2008/03/17 9:22 AM
★やぎっちょさんへ
やぎっちょさん、こんにちは!
何だか久しぶりにこうしてやり取りできて嬉しいです♪
こっちに戻ってから忙しそうですよね。
体調は大丈夫かしら?

あ!この本のことうちで見てくださったんですね。
嬉しいわぁ(*^-^*)
ん〜でも、そうですねぇ、今回は世界がこじんまりしていて広がりがなかったから響くものがなかったのかもしれませんね(と、勝手に解釈)。
私はどちらかというとこういう狭い世界で細々やっているのが好きなので、それと女子好きってことでピタッと好みが合ったようです。
大切な作品になりました♪
Posted by 藍色  at 2008/03/28 3:05 AM
こんばんは
「女の子限定カフェ」よかったですよね〜。
こんな風に知らない人と知り合える場所にお呼ばれしたら、
入り浸ってしまいそうです(恥)。
カイリー・ミノーグ、マドンナ、「水中花」のビデオ、懐かしかったです。

トラックバックさせていただきました。
Posted by リサ  at 2008/03/29 3:33 PM
★藍色さんへ
藍色さん、こんにちは!
コメント&TBありがとうございます♪
もう女の子の時代から遥かに時を経てしまった私にとっては「女の子限定カフェ」は眩しかったです。
かつて女の子だった人も加えてくれるんなら参加してみたいわぁ、って。
みんな可愛い子だと見とれてしまいそうです(笑)
いろいろ懐かしいアイテムや女優さんの名前も出てきて良かったですよね。
素敵でした♪
Posted by しんちゃん  at 2008/04/06 12:33 PM
こんにちは。
リサさんも女子好きですかー。おいらも女子好きです。
同性の男子はちょっとねえ。でもSPを観て、岡田くんはカッコいいと思ったり(笑)
いま思うと、こういうノリなんですかね。
読んでるとき&書いてるときは気づきませんでした。
Posted by リサ  at 2008/04/14 11:00 PM
★しんちゃんへ
しんちゃん〜すっかりお返事が遅れてしまい、ごめんなさいっ。
コメント読ませていただいていましたが、返信に時間がかかってしまいました。ようやく、です。
TB返しなど後ほどしますのでもうちょっと待ってね。

ふふふ、女子好きですよ〜。
しんちゃんの女子好きとは性質が違うけどね(笑)

>でもSPを観て、岡田くんはカッコいいと思ったり(笑)

あ、そうそう!そういうノリです。
そういう感じで私も女の子可愛いなぁ、とか思います。
SPの岡田くんももちろん異性として好きですが、それ以上に真木よう子さんが綺麗で好き、ってね。
憧れなんでしょうかね。
Posted by 苗坊  at 2009/06/28 6:53 PM
こんにちは。TBさせていただきました。
私は可愛い女の子が好きです。
大学の時の友達も、小柄な可愛い感じの子が多かったです^^
ノリですよね。はい。
女子カフェ、行ってみたいですけど、集団が苦手なので、小人数の隙間を狙っていきたいです。
Posted by リサ  at 2009/07/31 9:07 PM
★苗坊さんへ
苗坊さん〜こんにちは!
すーっかりお返事が遅れてしまいました。ごめんなさい。
可愛い女の子お好きですか!一緒〜♪
最近はかわいらしい女の子がたくさんで通りすがりでもついつい見ちゃいます。

女子カフェ、私もわいわいの中心になるタイプではないので大人数だとちょっと躊躇しちゃうんですが、みんなの話をにこにこ聞いているだけでも楽しいなぁ、と読みながら思いました(*^-^*)

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