ひなたでゆるり

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『ねじまき少女』パオロ・バチガルピ

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF) ねじまき少女 下 (ハヤカワ文庫SF)
ねじまき少女(上)
ねじまき少女(下) パオロ・バチガルピ/ハヤカワ書房
石油が枯渇し、エネルギー構造が激変した近未来のバンコク。遺伝子組替動物を使役させエネルギーを取り出す工場を経営するアンダースン・レイクは、ある日、市場で奇妙な外見と芳醇な味を持つ果物ンガウを手にする。ンガウの調査を始めたアンダースンは、ある夜、クラブで踊る少女型アンドロイドのエミコに出会う。彼とねじまき少女エミコとの出会いは、世界の運命を大きく変えていった。
聖なる都市バンコクは、環境省の白シャツ隊隊長ジェイディーの失脚後、一触即発の状態にあった。カロリー企業に対する王国最後の砦〈種子バンク〉を管理する環境省と、カロリー企業との協調路線をとる通産省の利害は激しく対立していた。そして、新人類の都へと旅立つことを夢見るエミコが、その想いのあまり取った行動により、首都は未曾有の危機に陥っていった。

タイトルに強烈に惹かれて手にしましたが、SF読みでない私に果たしてここに紡がれた世界観を理解出来るのかしら?と不安だったのですが、そんな不安はどこへやらこの入口に立ち扉を開けた瞬間にあっという間に呑み込まれてしまいました。
枯渇した石油の代わりに主たるエネルギー構造・新型ゼンマイ、植物病に侵された穀物の耐病性を持つ遺伝子作物を生み出すカロリー企業…近未来のバンコクの混沌とした世界に生きる人々。
主たる人物たちの語りが順に紡がれ交わる時、さらなる不穏な蠢き。

ここに悪夢のように描かれる異質な世界が違和感なくするりと入り込んだのは(見慣れない単語等の説明書きが一切ないに関わらず)、混沌とした中での権力争いも、エネルギー源を失い、伝染病に怯える都市の姿が現在の日本においてリアルに迫ったことと、それ以上に運命に翻弄されながらも生命力に溢れた者らの強かさに魅了されたからだと。
結局最後に笑うのは誰なのか。
次々と語りと視点が切り替わるごとに増す、高揚感と爽快感がたまらない。最高でした。

読了日:2011年6月1日 2日
かりさ | 海外小説 | comments(2) | trackbacks(0) | 

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COMMENTS

Posted by テンタル  at 2011/06/13 4:05 PM
ご無沙汰しております。
良い本の選択で、とても興味を引きます♪
ハヤカワのSFは、「面白そうだな」と思っても
なかなか手が出ずにいました。
私もこのタイトルに惹かれますぅ〜。
何でも食わず嫌いは駄目ですね(^▽^;)
Posted by かりさ  at 2011/06/14 11:32 PM
★テンタルさんへ
テンタルさん、こんにちは♪お久しぶりです〜。
コメント下さってとても嬉しいです(*^-^*)
『ねじまき少女』タイトル惹かれますよね!
SF読みでないのですが(でもすごく気になるジャンルなんですが)
刊行前から読みたくてすぐに叶って嬉しい読書でした。
私もなかなか手が出ないSFですが、こうして思い切って読んでみれば幸せな読書が出来て良かったです。
テンタルさんもぜひぜひ♪
本当に食わず嫌いはいけませんよね…どこで良き出会いがあるかわからないから本って面白いし楽しいです。
またテンタルさんのブログに伺いますね〜。

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