2012.05.10 Thursday
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読書のコトとちょっぴり日々のコトブログ
取り寄せ、サイン会、忘れ物……。本屋の平穏は本屋が守る!
死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。―それは、絶望の果てからはじまる、小さな少女の崩壊と再生の物語。
第13回電撃小説大賞受賞作品
あの作品に登場した脇役達の日常は? 人気の高い「あの人」が、今度は主役に! 小気味よい会話と伏線の妙が冴える伊坂ワールドの饗宴。
チャイルドモデルから芸能界へ。幼い頃からテレビの中で生きてきた美しくすこやかな少女・夕子。ある出来事をきっかけに、彼女はブレイクするが…。成長する少女の心とからだに流れる18年の時間を描く待望の長篇小説。
美人で高慢で愛すべき女ともだちと、彼女に言いなりな私。女二人の感傷旅行の行方は?
池の向こう側には渡り廊下の屋根の上に枝を伸ばしている背の高い木があるけれど、暗いうえに冬で葉も花もないからなんの木かわからない。ガラス戸のすぐ近くでは、後ろから射してくる光に椿の赤い花がいくつか浮かび上がっていた。ぼうっと浮かぶ椿の花。その赤い色が目の前に浮かぶようです。柴崎さんの作品には彩りがあります。それはハッとさせられるほどの鮮やかな色彩。ただ美しいだけでなく古ぼけた誰も見向きもしないような場所でも、何故か柴崎さんの手にかかると立ち止まってじっと見つめてしまいます。
好きなのに今は会えない人がいる……有麻は25歳OL。高校時代、修学旅行2日目の夜。同級生とのある記憶を確かめるため、約束もなしに上京。6日間の東京滞在で、有麻は会いたい人に会えるのか?とびきりの恋愛小説!
ベランダの外には明るい夜の空気が広がっていた。光が溢れている街の曇りの夜空は、全体が白くぼんやり発光しているみたいで安心する。いつでも何気なく見ているものを柴崎さんはとても上手く表現する。それは何の違和感なくすんなりするりと読み手の気持ちに浸透して穏やかにそれを受け入れる。するっと読んで後でハッとして読み返すような、柴崎さんの文章も優しくあったかくそこに、ある。
あったかくて、優しい。なつかしくて、新しい。
手ぬぐい、卓袱台、ごはんと味噌汁、歳時記、器、真鍮、古道具、和喫茶、
古本、骨董、街めぐり…。もの、こと、ごはん、のはなし。
俺にもしも耳がなかったら、きっと幸福だったに違いない。俺にもしも耳がなかったら、きっと不幸だったに違いない。疾走する書き下ろし5篇を収録した第2小説集。
「…娑婆の空気は、うめぇなぁ…」仕事を辞めてしみじみこう呟く主人公の言葉がつんと沁みて泣きそうになった。
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