クジラの彼 有川浩/角川書店
「沈む」んじゃなくて「潜る」。潜水艦とクジラと同じだから。
人数あわせのために合コンに呼ばれた聡子。そこで出会った冬原は潜水艦乗りだった。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。そんな彼とのレンアイには、いつも大きな海が横たわる。恋愛小説作品集。
いくつになっても身悶えるようなベタ甘ラブロマが好きなんだなーと今回改めて実感。いい年した大人が…なんて誰が決めるんだ!好きだっていいじゃないか!あんたも好きなら隠さずガンガン読めばいいさ、と妙に力んで読んでしまった。あ〜良かった!素敵だった。
「クジラの彼」「ロールアウト」「国防レンアイ」「有能な彼女」「脱柵エレジー」「ファターパイロットの君」6編の短編集。
自衛官の恋愛を描いた本書、実は個人的ににんまりする部分もあったり(笑)。有事には家族や恋人のことよりも国防優先で駆けつけねばならない自衛官との恋愛は確かに覚悟と勇気が必要なのかも。会いたいときに会えない、いますぐそばに来て欲しいと願ってもなかなか叶わない。特に表題作「クジラの彼」や「有能な彼女」のような潜水艦乗りとの恋愛はかなりきつそう。でもその分強く繋がれた糸はなかなか切れることはなく。そんな互いの愛の深さとか、不器用ながらもその愛を精一杯育む様とかいちいち感動して読んでいた。その愛の形はさまざまでそのどれもが素敵で「あ〜恋っていいなぁ」としみじみ。
自衛官だって普通に恋愛するものね。ただちょっと一般人とは違った恋愛経験が出来るのかも。
有川さんの開き直りっぷりが実に小気味良い作品。その甘さは想像以上。
いや、この甘さは悪くない。むしろ大歓迎。有川さん今後もついて行きますわ!
読了日:2007年3月8日
有川さんがあとがきに書かれていた『星へ行く船』。懐かしさのあまりおおーっ!と声に出してました。コバルトの中でもお気に入りだった作品。私もあゆみちゃんと太一郎さんにドキドキしておりました(私は有川さんよりちょびっと年上です)。あま〜いラブロマ好きは思えばあの頃から何ら変わっていませんわ。まぁあの頃よりは多少経験アリな今だから恋愛の奥深さにさらに酔いしれることが出来るんでしょうけどね。
⇒ ちづ (04/28)
⇒ 苗坊 (02/03)
⇒ かりさ (01/10)
⇒ タコ焼き (01/07)
⇒ かりさ (12/27)
⇒ みこ (12/25)
⇒ かりさ (12/09)
⇒ みこ (12/06)
⇒ みこ (12/05)
⇒ かりさ (12/01)