8月の読書メーター
読んだ本の数:18冊
読んだページ数:1321ページ
ナイス数:274ナイス
キャベツ姫まず表紙の野菜たちにどこかシュールで幻想的な感じがして、思わず手にとってしまいました。よくよく作家さんを見たら、「キャッツ」のエロール・ル・カインではないですか。それはきっと素敵なはず!と読みましたら何とも不思議でユーモアな絵とお話にすっかり入り込んでました。怒りん坊で悪口ばかりの王様に降りかかった悪夢。絵の色調はどちらかというと暗く重たい雰囲気なのに、明るい印象なのですよね。これもカインの魔術なのでしょう。始めのページをよくよく見ると…仕掛けがあって楽しいです。
読了日:08月30日 著者:
エロール ル・カイン眠れぬ王さま (1983年)鮮やかで独特なタッチのイラストが目を惹きます。森奥深くに住む魔法使いの小人は困っている森の仲間を誰でも助けてあげていました。ある朝小人のもとに一人、いや一匹の白ネズミのお客さま。ネズミは自分の住むお城の王さまのことで相談にやってきたのです。王位についてから一度も眠れない王さま。どうか王さまを助けて!さぁ小人とネズミの旅の始まりです。やがてお城についた小人はどんな風に王さまを眠らせるのでしょう。王さまは眠れるのでしょうか。小人の純粋な無償の行いにしみじみ。ついつい見返りを求めてしまいがちな自分を反省ですわ。
読了日:08月30日 著者:
スヴェトスラフ・ミンコフバタをひとさじ、玉子を3コ昨年亡くなられた石井さんの食にまつわるエッセイ。50年代フランスで留学時に培われた食のセンスがそこかしこに溢れて読み手を心地良く誘います。食べるだけでなくお料理するのもお好きだったのだな、と読んでいるとこちらまで何か作りたくなってしまう。最初のオムレツの話から強烈に惹き込まれてとにかくオムレツが食べたくなってしまう!生きるために食べること、食べるために生きること、シンプルだったり時に贅沢してみたり、食の奥深さを教えてくれます。
読了日:08月29日 著者:
石井 好子森見登美彦の京都ぐるぐる案内京都ってどうしてこんなに心惹かれるのでしょう。古の香りただよう雅な雰囲気ですけど、一歩路地に入ればくるりと別の世界に迷い込んだかのような妖しい雰囲気もあって。なかなか訪れる機会はありませんが、いつか森見作品とこの案内書を手に散策してみたいな。『夜は短し歩けよ乙女』を愛する私としては古本市の下鴨神社や喫茶「進々堂」、夜の四条木屋町や先斗町が見られて嬉しかった!あ、積んでいる『きつねのはなし』を読む読む。
読了日:08月28日 著者:
森見 登美彦開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)舞台は18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室で増殖する屍体。その屍体は異様な姿で発見された。あるはずのない屍体の謎。18世紀という舞台もうっとりですが、解剖学教室の面々の魅力的なこと。不可能犯罪の解明に挑むダニエルと弟子たち、そして盲目の判事の公正でかつ鮮やかな捜査と推理。詩人を夢見る少年の運命。闇に挑む彼らが辿り着いた真相とは。退廃的で妖しい雰囲気の中に醸しだされる耽美さに酔いました。読み終えてなお深まる哀しみにしみじみ浸っています。装丁画がとても美しい。皆川さん作品を読めることは至上の幸福と喜び。
読了日:08月25日 著者:
皆川 博子にぎやかなほん!ひゃぁ!なんて可愛いらしいのでしょう。動物たちのもふもふの毛の柔らかそうなこと。愛らしい仕草、にぎやかな音に反応する様子がそれはそれはキュンとするくらい可愛らしく描かれています。意味なく何度も開いて愛らしさに心癒されております。江國さんの訳も素敵。「しんとしずかな、ほん」も気になる〜。いや、これは手元に置いていつでも好きなときに愛でたい絵本ですわ。
読了日:08月25日 著者:
デボラ アンダーウッドねずみのへやもありませんクリストファー少年とお母さんとねずみのスニーキー、2人&1匹なのにこんな大きなお屋敷!お母さんのお仕事は一体…?と不思議に思えちゃうほどお母さん毎日毎日忙しいのです。部屋がいっぱいあるからと、街で困っている人をおうちに呼んであれやこれやとお屋敷は人々でいっぱいに!それでもお母さんは自分のことでいっぱいで周りが見えていないみたい。大切なクリストファーはどこ?やっといないことに気がついたお母さん。大切なものが失くなって初めて気がつくこと。可愛くて楽しいお話の中に素敵なメッセージが込められています。
読了日:08月24日 著者:
カイル ミューバーンおばけとしょかん (児童図書館・絵本の部屋)ある夜、ボーが大好きな魔女が出てくる本を読んでいると突然部屋の明かりが消えて…本好きなボーとオバケたちのちょっと面白くて不思議な交流。空っぽのおばけ図書館の壮観さに思わずおお〜!とわくわくしちゃいます。ここにたくさんの本が並べられていく様子を想像したりして。あらゆる場面で想像力が試される絵本。何だか憎めない怖そうでないオバケばかりなので、私もオバケ図書館に出入りしてみたいわぁ。部屋を暗くすると表紙がぼぅっと光るのも面白い演出。
読了日:08月24日 著者:
デイヴィッド メリングアカシア騎士団 (1976年)古書店で購入し、手元に届いてからというもの何度も愛でているところ。古書という古めかしく漂う香り、程良くセピア色に染められたページの色合い、儚く細いフォントのかたち、そしてここに紡がれる金井さんの16編の短編たち。なんて甘美で耽美な幻想世界。夢か現かの揺らめき。読んでいる間も読み終えてからも濃厚なため息に自分で溺れてしまいそう。読み終えてまだここから立ち去りがたくもう一度物語をなぞり浸り溺れるのです。あとがきにかえた「ペネロペーの機織り」金井さんの創作世界を読めて嬉しい。幸福な読書時間でした。
読了日:08月23日 著者:
金井 美恵子砂糖菓子の男―ギリシアのむかしばなし幻想的でシュールなユーリア・グコーヴァの絵に激しく惹かれてます。タイトルの「砂糖菓子の男」まさに砂糖菓子の男の不思議なお話。幻想的な絵と物語に魅せられて何度も何度も繰り返し眺めていました。黄金の船、次のページを想像させる仕掛け、そこここに楽しみが。人を愛するという刹那な思いが王女の行動からひしひし感じられます。ユーリア・グコーヴァにすっかり魅せられました。ギリシアの昔話。
読了日:08月23日 著者:
アルニカ エステルあやつり人形ピッパあやつり人形のピッパとペッポは長い間カタリーナの子ども部屋で暮らしていました。仲良く壁にぶらさがって来る日も来る日もカタリーナと遊べる日を夢見ていました。でもその日はなかなか訪れません…。とうとうピッパはうんざりして部屋を出ていくことに。外に飛び出したピッパの運命はいかに?ユーリア・グコーヴァのシュールな絵が印象的でお話、というよりも絵に注目して読んでいました。ピッパがちょっと怖い?ようで娘は敬遠気味。でも私はこのシュールな感じがお気に入り。ピッパの新たな一歩、勇気をもらえます。
読了日:08月23日 著者:
エーディト ターベット魔女の隠れ家ちょっと残酷で怖いマザーグースの童話をひらいたかこさんの世界で堪能。シュールで怖いのですけど、ひらいさんのトリッキーな絵でオモシロ怖い世界に。でもよくよく見れば残酷なのです。その落差が余計に怖さを増します。怖い怖いと思いながらなぜか残酷なものに惹かれてしまうもの。じぃっと目をこらして見つめてしまうほど色鮮やかな色彩に魅了されました。
読了日:08月23日 著者:
ひらい たかこきいろいかさ文字のない絵だけのお話。雨の日一本のきいろいかさは青いかさに出会い、赤いかさに出会い…彩り鮮やかなかさたちがくっついて離れてまるでミュージカルをみているよう。雨音をバックにリズミカルに踊るかさたち。なんて美しい世界なのだろう。韓国の作家さんなのですが、とても綺麗で印象深い絵本になりました。絵本にCDが付いてまして音楽を聴きながら眺めるとまた違った感覚で楽しめます。雨の日がちょっと楽しみになるような素敵なお話でした。大好き。
読了日:08月12日 著者:
リュウ チェスウ,シン ドメイルドラゴンマシーン幻想的なイラストと少し切ないお話が印象的。ある雨の日、少年はドラゴンが見えるようになりました。でもドラゴンは誰にも見えません。少年にしか見えていないようです。だってドラゴンなんてこの世にいるはずないもの。存在を否定してしまったら見えるものも見えないのです。それはドラゴンだけ?ちゃんと見えてなきゃいけない存在は見えている?大人には考えさせられる物語でした。少年の寂しい気持ちが見せたドラゴンはちゃんと幸せを運んでくれたんだよね。
読了日:08月12日 著者:
ヘレン ウォードすてきなおうちマカロンのような可愛らしい彩りに娘と一緒に読んでみました。すてきなおうち、このおうちは誰のおうちかしら?可愛い動物たちが次々出てきて楽しませてくれます。カラフルな世界がとても綺麗で目にも楽しいのです。2歳の息子にも楽しかったようで一緒にふむふむと眺めていました。とても可愛い絵本。
読了日:08月11日 著者:
マーガレット・ワイズ ブラウンすきまのじかんタイトルと独特な絵に惹かれて読みましたら、これがとっても可愛らしく素敵なお話でした。夕暮れ時のすきまの時間、この時間の生まれた理由を知っていますか?太陽の時間と闇の時間のすきまにするんと入り込んだすきまの時間って何故かとっても切なく寂しい気持ちになるものです。それは誰を密かに恋しているような片思いの気持ち。それはすきまの時間の気持ちと同じでした。ふんわりと優しいお話に癒されました。
読了日:08月07日 著者:
アンネ エルボー絵本マボロシの鳥太田光さんの原作を読む前に藤城さんの作品を読みましたが、なんてなんて素晴らしいのでしょうか。群衆が劇場に押し寄せる場面やマボロシの鳥が光り輝く幻想さや…息を飲むほどの美しさで見惚れてしまいました。太田さんの創った世界を藤城さんの影絵でさらなる素晴らしい光の物語へ。自分の表現したものを誰かが見てくれている。「この世界はきっとどこかでつながっている」−太田さんが発したメッセージが実際に形になったこの絵本が殊更愛おしくてなりません。藤城さんを夢中にさせた原作をちゃんと読んでみなくては、ね。
読了日:08月07日 著者:
藤城 清治ミステリマガジン 2011年 09月号 [雑誌]読了日:08月03日 著者:
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